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AIでスライドを作るツールを会社で使うとき、まず気になるのは「入力した情報は安全なのか」ではないでしょうか。
営業資料や企画書には、顧客名や未公開の数字が入ることも珍しくありません。
この記事では、国産のAIスライド作成ツール「イルシル」のセキュリティと安全性を、公式サイトの宣伝文だけでなく、利用規約・プライバシーポリシー・公式ヘルプの記載まで読み込んで整理しました。
入力データのAI学習の有無、AIの処理先、プランごとに使えるセキュリティ機能、著作権と商用利用の条件を、情報システム部門や法務に説明できる粒度でまとめています。
>> イルシル法人プランのセキュリティ要件を公式サイトで確かめる
結論:イルシルのセキュリティで押さえる5つのポイント
先に結論をまとめます。
2026年10月24日時点の公式情報から読み取れるイルシルの安全性は、次の5点に集約できます。
- 入力した内容はAIの学習に使われない(無料プランを含む全プラン。プライバシーポリシーにも明記)
- ISO/IEC 27001:2022(ISMS)の認証を取得している(認証登録番号 GIJP-1990-IC)
- AIの処理先はプランで違う。個人向けプランは複数のAI事業者のAPIを組み合わせ、法人プランは大手クラウド(Azure OpenAI・AWS Bedrock・Google Vertex AI)だけ
- IPアドレス制限やセキュリティチェックシートへの個別対応は法人プランだけ
- 作った資料の権利はユーザーに帰属し、商用利用できる。ただしテンプレートやイラストをそのまま配布・販売することはできず、「WEBで画像検索」の画像は引用元の規約を確かめる必要がある
「学習に使われない」はよく知られていますが、3と5の細かい条件は公式サイトのトップページだけでは気づきにくいところです。
以下、それぞれを情報源と一緒に詳しく見ていきます。
イルシルの入力データはAIの学習に使われるのか
AIツールで一番多い不安が「入力した社内情報が、AIに学習されて他社の生成結果に出てしまわないか」というものです。
イルシルはこの点を、公式サイトとプライバシーポリシーの両方で明確に否定しています。
全プランで「学習に使われない」と明記されている
公式サイトのトップページには「入力した内容は学習に使われません」「無料プランを含むすべてのプランが対象です」と書かれています。
法人向けページのよくある質問でも「入力された内容がAIの学習に使われることはありません」と回答しています。
さらにプライバシーポリシーの「AIの取扱いに関する方針」では、入力・アップロードしたテキストや画像は「スライド生成結果の提供のみを目的として」AIで処理され、事前の明確な同意なく自社のAIモデルの性能向上や学習に使うことは一切ない、と定めています。
宣伝文だけでなく、規約類にも書かれているのは安心材料です。
無料プランは「サービス改善の分析」に使われる場合がある
ひとつ細かい点があります。
プライバシーポリシー第2条では、入力・アップロードした情報の利用目的として、スライド生成のほかに「フリープランなど、お客様より許可をいただいた場合に限り、当社のサービス改善のための分析」が挙げられています。
ただし、同じ箇所で「個別の許可なく、当社のAIモデルの学習に利用することはありません」とも書かれています。
つまり、AIの学習には使わないものの、許可した場合にはサービス改善の分析に使われることがある、という整理です。
社外秘の資料を試しに作るなら、無料プランでも学習の心配はありません。
それでも気になる場合は、ダミーのデータで試すのが確実です。
規約上の「統計データ」の利用も知っておく
利用規約第12条では、利用状況の統計データや集合的なデータ(個人情報そのものは含まない)を、サービスの改善や事業活動に使ったり、どのユーザーか特定できない形に加工して第三者に開示したりすることに、ユーザーが同意する形になっています。
これは多くのSaaSにある一般的な条項です。
資料の中身そのものではなく「どの機能がどれくらい使われたか」といった利用状況の話ですが、法務の審査ではこの条項も確認対象になると考えておきましょう。
入力データはどこで処理・保管されるのか
「学習に使われない」と分かっても、次に気になるのは「データがどこへ送られ、どこに置かれるのか」です。
ここは公式サイトのトップだけでは見えにくく、プライバシーポリシーまで読むと分かる部分です。
AIの処理先はプランによって違う
イルシルは自社でAIモデルを開発しているのではなく、第三者のAIモデルをAPI経由で使っています。
プライバシーポリシーでは、入力した情報が「ホスティングプロバイダー」に送られてAI処理されること、そしてプランによって使うモデルと送信先が違うことが表で公開されています。
| プラン | 使うAIモデル | ホスティング(データの送信先) |
|---|---|---|
| フリー・パーソナル | GPT(OSS含む)、Claude、Gemini、Grok など | 混在(OpenAI / Anthropic / Groq / Cerebras / xAI / Google / AWS / Azure) |
| 法人向けプラン | GPT(OSS含む)、Claude、Gemini | 大手クラウドプロバイダのみ(Azure OpenAI / AWS Bedrock / Google Vertex AI) |
運営会社は、どのプランでも「ホスティング先が学習しないことを確認の上」APIを使っていると説明しています。
そのうえで法人向けプランは、送信先をAWS・Azure・Google Cloudといった大手クラウドがホストするAPIに絞っています。
社内のAI利用規程で「利用してよいAI基盤」を決めている会社は多いですよね。
送信先が大手クラウドに限られる法人プランのほうが、こうした規程に当てはめやすいといえます。
なお、ポリシーの表は「フリー・パーソナル」と「法人向け」の2区分で、パーソナルプラスがどちらに入るかは書かれていません。
公式ヘルプのプラン比較表では、パーソナルプラスも「様々なAPIを組み合わせて使用」となっているため、個人向けと同じ扱いと読むのが自然です。
保管は国内データセンター、AI処理は海外事業者のAPI
法人向けページのよくある質問では、データは「国内のデータセンターに保管」と回答しています。
一方でプライバシーポリシーには、入力情報の提供先として Google・Amazon Web Services・Microsoft・OpenAI・Anthropic・xAI・Groq・Cerebras が挙げられ、いずれも所在国はアメリカ合衆国と記載されています。
ここから読み取れるのは、作った資料の保管場所は国内でも、AIで生成する瞬間の処理は海外事業者のAPIに送られるということです。
処理がどの地域のサーバーで行われるかまでは、公開情報には書かれていません。
「データを国外に出してはいけない」という社内規程がある場合は、保管場所だけでなく処理の地域も確かめる必要があります。
この点は法人プランの問い合わせ時に、セキュリティチェックシートで質問するのが確実です。
決済情報はイルシルに残らない
プライバシーポリシーによると、クレジットカードの決済は決済代行会社(Stripe)に委託しており、運営会社はカード番号の全桁などを保有しません。
個人向けプランはクレジットカード払いのみ、法人プランは請求書払い(銀行振込またはクレジットカード)にも対応しています。
情報漏洩を防ぐ仕組み:ISMS認証とプラン別のセキュリティ機能
ここからは、運営会社側のセキュリティ体制と、ユーザーが設定できる機能を見ていきます。
同じイルシルでも、プランによって使える機能がかなり違う点に注意が必要です。
ISO/IEC 27001:2022(ISMS)の認証を取得
イルシルを運営する株式会社イルシルは、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格 ISO/IEC 27001:2022 の認証を取得しています。
法人向けページと運営会社のプレスリリースで公開されている内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 認証規格 | ISO/IEC 27001:2022 |
| 認証登録番号 | GIJP-1990-IC |
| 認証機関 | G-CERTi |
| 認証範囲 | スライド自動生成サービスの開発・運用・販売 |
| 認証登録日 | 2025年12月3日(プレスリリースより) |
認証範囲がサービスそのものの開発・運用・販売になっているため、社内審査で「サービスがISMSの対象に入っているか」を問われても答えやすい形です。
ISMSは「情報を守る仕組みを組織として回しているか」を第三者が審査するもので、個々の機能の安全性を保証するものではない点は押さえておきましょう。
法人向けページで公開されているセキュリティ対策
法人向けページのよくある質問では、セキュリティ対策として次の項目が挙げられています。
- ISO/IEC 27001:2022 に基づく情報セキュリティマネジメント
- IPアドレス制限
- Google Workspace・Microsoft ログインによるSSO
- 二段階認証
- 管理者権限とログのアクセス管理
- 保存時および通信時のデータ暗号化
- 定期的な脆弱性診断
プライバシーポリシー第5条でも、アクセス管理、不正アクセス対策、データの暗号化、従業員への教育といった安全管理措置を講じるとしています。
また利用規約第22条では、不具合対応やユーザーの同意がある場合などを除き、運営会社はユーザーが登録したデータにアクセスしないと定めています。
プラン別に使えるセキュリティ・管理機能の一覧
上の対策は、すべてのプランで使えるわけではありません。
公式サイトの料金表、公式ヘルプのプラン比較表、プライバシーポリシーを突き合わせて、プランごとに整理したのが次の図です。

図から分かるとおり、プランによる違いは大きく3段階に分かれます。
- 全プラン共通: 入力内容を学習に使わない、Google・Microsoft アカウントでのログイン
- パーソナルプラス以上: メンバー招待、チームフォルダのフォルダごとの権限設定
- 法人プランだけ: IPアドレス制限、AIの処理先を大手クラウドに限定、セキュリティ情報の開示、会社指定のセキュリティチェックへの個別対応(公式の料金表では「有料」と表記)、請求書払い
会社として使うなら、「社外のネットワークからはアクセスさせない」「処理先を大手クラウドに限る」といった要件を満たせるのは法人プランだけ、ということです。
個人向けプランを部署で何人分も契約して代用すると、これらの管理機能が使えないまま運用することになります。
SSOは「Google・Microsoftログイン」、二段階認証は法人プランで自動で有効
公式ヘルプのプラン比較表では、シングルサインオン(SSO)に「※Google・Microsoft認証」と注記があり、全プランで使えるとされています。
つまりイルシルのSSOは、Google Workspace や Microsoft のアカウントでログインできる機能を指しています。
Okta などの IdP と SAML で連携する方式の SSO に対応しているかは、公開情報からは確認できませんでした。
社内で SAML 連携を必須にしている場合は、問い合わせの段階で確かめておきましょう。
二段階認証は、ワークスペース設定で有効・無効を切り替えられます。
公式ヘルプによると、法人プランでは二段階認証が自動で有効になり、メールアドレスでログインするときに認証が求められます。
切り替えられるのはワークスペースの管理者だけで、有効にすると所属するユーザー全員に適用されます。
退職者などによる不正ログインを防ぐための仕様と説明されています。
機密性が特に高い資料には「PowerPointプラグイン」という選択肢も
2026年6月、運営会社は法人向けに「イルシル PowerPointプラグイン」の提供を始めました。
公式ニュースによると、Web版と違ってスライドデータ自体が利用者のPC内に保存される設計で、機密性の高い資料を扱う企業でも使えるようにしたとされています。
対象は Microsoft 365(Office 365)を導入している法人で、初期構築費用と月額利用料がかかり、金額は個別の問い合わせです。
限定社数で、3か月間・250万円(税別)の PoC(実証実験)プランも用意されています。
「クラウドに資料を置くこと自体が難しい」という組織は、通常の法人プランとあわせて相談してみるとよいでしょう。
著作権と商用利用:作った資料は自由に使える?
セキュリティと並んで多い疑問が、「イルシルで作った資料を仕事で使ってよいのか」「著作権は誰のものか」という点です。
ここは利用規約と公式FAQに、かなり具体的に書かれています。
作った資料の権利はユーザーに帰属し、商用利用できる
利用規約第14条では、ユーザーが作った資料(ユーザー制作資料)とユーザーが入力したコンテンツの知的財産権は、「本サービス自体を構成するコンテンツ部分を除き」ユーザーに帰属すると定めています。
公式FAQでも「商用利用できます」と回答しており、法人向けページではオンライン授業、会議、資料作成代行業での利用もできるとしています。
営業資料やセミナー資料はもちろん、資料作成を請け負う仕事に使えると明記されているのは、制作会社やフリーランスにとって大事なポイントです。
テンプレート・イラストは「利用許諾」であって譲渡ではない
注意したいのは、「本サービス自体を構成するコンテンツ部分」、つまりイルシルのテンプレート・イラスト・アイコンなどの扱いです。
規約第13条では、これらの権利は運営会社(またはライセンス元)にあり、ユーザーにはサービスの利用に必要な範囲での非独占的な利用が許されている、という形になっています。
第三者にさらに利用を許す権利は含まれません。
公式FAQでも、イルシルのイラストやテンプレートを「そのまま配布・販売すること」や「商標登録すること」はできないとしています。
たとえば次のような使い方は避けましょう。
- イルシルのテンプレートを、自社オリジナルのテンプレート集として配布・販売する
- イルシルのイラストやアイコンを、会社のロゴやサービスのマークとして商標登録する
- テンプレートを素材として切り出し、他のツール向けの素材集として売る
資料の中で使う分には問題ありませんが、素材そのものを商品にするのは禁止、と覚えておくと分かりやすいです。
画像は機能ごとに出どころが違う
イルシルの「外部で利用しているサービスについて」のページでは、画像素材の出どころが機能ごとに公開されています。
商用利用の観点で特に大事なのが、次の3つの違いです。
| 機能 | 出どころ | 利用時の注意 |
|---|---|---|
| アイコン | シルエットイラスト(外部サービス) | 外部サービスの規約に従う |
| 写真 | Unsplash | Unsplash の利用規約・ライセンスに従う |
| WEBで画像検索 | Google の検索システムで探したWeb上の画像 | 画像の右下に引用元が表示される。引用元サイトの利用規約を確認する |
注意が必要なのは「WEBで画像検索」です。
これはWeb上の画像を検索して表示する機能なので、表示された画像の権利はイルシルではなく、引用元のサイトや撮影者にあります。
公式ページでも「画像利用に当たっては、引用元サイトの利用規約をご覧ください」と書かれています。
イルシルの中で選べるからといって、すべての画像が商用利用できるわけではありません。
社外に出す資料では、アイコン・写真機能の素材か、自社で用意した画像を使うのが安全です。
AIが作った文章の正確さは保証されない
プライバシーポリシーの「AIの取扱いに関する方針」では、AIが生成したスライドの内容について「正確性、完全性、合法性、第三者の権利を侵害しないこと」を運営会社は保証しない、と明記しています。
利用規約第24条でも、サービスは現状のまま提供され、利用目的への適合性や効果は保証しないとしています。
また規約第14条では、ユーザーがアップロードする素材について、複製や改変をする正当な権限があることをユーザーが保証する、と定めています。
他社のロゴや、権利を確かめていない写真をアップロードして資料に使った場合の責任は、ユーザー側にあるということです。
AIが作った数字や固有名詞は、必ず元の資料と照らし合わせてから使いましょう。
これはイルシルに限らず、生成AIで資料を作るときの基本です。
規約から拾った、見落としやすい条件の一覧
ここまでの内容に加えて、利用規約・プライバシーポリシー・公式ヘルプには、導入前に知っておきたい条件がいくつもあります。
社内審査でよく聞かれる観点ごとに、条文と実務上の意味をまとめました。
| 観点 | 規約・ヘルプの内容 | 実務での意味 |
|---|---|---|
| バックアップ | データのバックアップはユーザーの責任(規約第11条) | 大事な資料はPDF・PowerPointでも手元に残す(書き出しは有料プランのみ) |
| 契約終了後のデータ | 消去する場合があり、復旧しない。完全消去の保証や消去証明書の発行はない(第19条) | 消去証明書が必要な社内規程とは合わない可能性がある |
| 個人データ | ユーザーからの委託として扱い、事故時は速やかに報告、契約終了時に削除(第22条) | 顧客の個人情報を入れるなら委託先管理の対象になる |
| 損害賠償 | 故意・重過失の場合も、請求時から12か月前までに受け取った利用料の総額が上限(第25条) | 大きな損害が出ても、賠償は払った利用料の範囲にとどまる |
| サービス停止 | 運営会社の責任で24時間以上すべて使えない状態が続けば、請求により日割りで減額・返金(第7条) | 申し出は是正の確認から1か月以内 |
| サービス終了 | 終了の3か月前までに通知(第21条) | 資料の移行期間は最低3か月ある |
| 準拠法・裁判所 | 日本法、東京簡易裁判所または東京地方裁判所(第31条) | 海外法人との契約より紛争時の見通しが立てやすい |
| 法人プランの契約 | 開始日は毎月1日のみ。途中のダウングレード・人数の縮小は不可、人数の追加は可(法人プラン特約) | 最初は少なめの人数で始めて増やすほうが安全 |
| 削除したデータ | ゴミ箱に60日間保管、完全削除・期限切れは復元不可。アカウント削除で資料も完全に削除(公式ヘルプ) | 退職者のアカウント削除前に資料の持ち主を移す |
| 個人情報の開示請求 | 手数料1,000円(プライバシーポリシー第6条) | 本人からの開示請求には費用がかかる |
特に法務で論点になりやすいのが、第19条の「消去証明書を発行しない」と、第25条の「賠償の上限」です。
どちらも多くのSaaSで見られる条項ですが、社内規程で消去証明書の取得を求めている会社は、法人プランの契約時に個別に相談できるか確かめておきましょう。
また公式ヘルプによると、「かんたんレポート生成」で作ったレポートのURL共有は、URLを知っていれば誰でも見られる仕組みです。
社外秘の内容をURLで共有しないよう、運用ルールに入れておくと安心です。
他のAIスライドツールとのデータ取り扱い比較(Gamma)
イルシルと比べられることが多い海外製のAIスライドツール「Gamma」と、データの扱いを公式情報で比べてみました。
どちらも2026年10月24日に各社の公式ヘルプ・セキュリティページで確かめた内容です。

一番大きな違いは、個人向けプランでのAI学習の扱いです。
Gamma の公式ヘルプによると、Free・Plus・Pro・Ultra といった個人向けプランでは、初期設定で入力データをAIの学習に使える状態になっており、設定画面の「Data Controls」からいつでも停止できます。
Team・Business・Enterprise では常にオフで、変更できません。
一方のイルシルは、無料プランを含むすべてのプランで学習に使いません。
「個人で契約したアカウントを仕事で使う」という場面では、設定を変えなくても学習に使われないイルシルのほうが事故が起きにくいといえます。
逆に Gamma が明確なのは、暗号化の方式(通信は TLS 1.2 以上、保存は AES-256)を公開している点と、Business プランで SAML 2.0 / OIDC の SSO に対応している点です。
第三者認証については、Gamma のセキュリティページは SOC 2 の取得に取り組んでいる段階と書いており、イルシルは ISO/IEC 27001:2022 を取得済みです。
まとめると、日本語の契約書類で審査したい、国内保管や学習に使わないことを重視する、という会社にはイルシルが合います。
SAML 連携の SSO が必須の会社は、イルシルの法人プランで対応できるかを問い合わせで確かめてから比べるとよいでしょう。
>> イルシル法人プランのセキュリティ対策・導入方法を問い合わせる
運営会社の信頼性
セキュリティを考えるうえでは、「誰が運営しているのか」も大事な判断材料です。
トラブルのときにどこへ連絡し、どの国の法律で解決するのかが変わるからです。
株式会社イルシルは日本の企業
イルシルを運営しているのは、東京都新宿区の株式会社イルシル(代表者 宮﨑有貴氏)です。
利用規約の準拠法は日本法で、問い合わせやサポートも日本語で受けられます。
公式サイトによると、2025年4月時点で国内上場企業1,300社以上が利用しており、これは国内上場企業3,958社を基にすると3社に1社にあたるとしています。
公式ニュースでは、2026年4月に累計ユーザー数が30万人を突破したと発表しています。
法人はセキュリティチェックシートで事前に確かめられる
法人向けページによると、イルシルはセキュリティチェックシートに対応しており、項目数の多いシートにも回答実績があるとしています。
チェックシートを事前に送れば、商談の前に回答を受け取ることもできます。
この記事で「公開情報からは分からない」とした点(AI処理の地域、SAML 連携、暗号化の方式など)は、このチェックシートでまとめて確かめるのが近道です。
導入前の社内チェック手順
ここまでの内容をふまえて、会社でイルシルを導入する前に確かめたい流れを6つの手順にまとめました。
情報システム部門や法務と進めるときの順番の例として使ってください。

手順1〜2:入力してよい情報とプランを決める
最初に、イルシルに入力してよい情報の区分を決めます。
個人情報や未公開の数字を入れるのか、伏せ字やダミーの数字で作ってPowerPointで書き換えるのかで、必要なセキュリティ要件が変わるからです。
そのうえでプランを絞ります。
IPアドレス制限、AIの処理先を大手クラウドに限ること、請求書払いのどれかが必要なら、法人プランが前提になります。
手順3〜4:規約を読み、チェックシートで確かめる
次に、利用規約の第12条(統計データの利用)・第14条(権利の帰属)・第19条(契約終了後のデータ)・第25条(損害賠償)と、プライバシーポリシーの「AIの取扱いに関する方針」を法務と確認します。
疑問点や社内の基準とずれる点は、セキュリティチェックシートと一緒に運営会社へ送り、回答をもらいます。
手順5〜6:小さく試して、運用ルールを決める
法人プランには、検討中の企業向けの無料トライアルがあり、1つの部署や少人数から試せます。
期間と人数は相談して決める形なので、まずは資料作成が多い部署で試すのが現実的です。
本格導入の前に、次のような運用ルールを決めておくと、セキュリティの抜け漏れを防げます。
- 「WEBで画像検索」の画像は、社外向け資料に使う前に引用元の規約を確かめる
- かんたんレポートのURL共有は、社外秘の内容では使わない
- 退職・異動のときは、資料をチームフォルダへ移してからアカウントを整理する
- 大事な資料はPDF・PowerPointに書き出して、社内のストレージにも保存する
操作方法やチームフォルダの使い方はイルシルの使い方、法人プランの機能や導入企業の声はイルシルの評判の記事で詳しく解説しています。
イルシルが向いている会社・向いていない会社
最後に、セキュリティと安全性の観点から、イルシルが合う会社と合わない会社を整理します。
イルシルが向いている会社
- 入力データをAIの学習に使わないことを、規約で確かめたうえで導入したい会社
- ISMS認証や国内データセンター保管を、社内審査の材料にしたい会社
- 日本語の規約・日本法の契約で、法務の審査を進めたい会社
- IPアドレス制限やフォルダごとの権限で、部署ごとに資料を管理したい会社(法人プラン)
- 資料作成代行など、作った資料を商用で使いたい会社・個人
慎重に検討したい会社
- AIの処理も含めて、データを一切国外に出せない規程がある会社(処理の地域は公開されていないため、事前の確認が必須)
- SAML 連携の SSO が必須の会社(Google・Microsoft ログイン以外の方式は問い合わせで確認)
- 契約終了時に消去証明書の発行を求める会社(規約上は発行しない)
- 外部のクラウドサービスの利用そのものが禁止されている会社(PowerPointプラグインなどの選択肢を相談)
ネガティブな点もありますが、その多くは「公開情報に書かれていない」ことによる不確かさです。
法人プランの問い合わせでチェックシートに答えてもらえば、ほとんどは導入前に解消できます。
よくある質問
無料プランでも入力した内容はAIの学習に使われない?
使われません。
公式サイトで無料プランを含むすべてのプランが対象と明記されており、プライバシーポリシーでも個別の許可なくAIモデルの学習に使わないと定めています。
ただし無料プランでは、許可した場合にサービス改善のための分析に使われることがあります。
イルシルで作った資料の著作権は誰のもの?
利用規約では、作った資料の権利は、イルシルのテンプレートやイラストなどサービス自体を構成する部分を除いてユーザーに帰属するとされています。
テンプレートやイラストはあくまで利用が許されているだけなので、そのまま配布・販売したり、商標登録したりすることはできません。
作った資料を販売したり、資料作成代行に使ったりできる?
資料作成代行業での利用は、法人向けページのFAQでできると明記されています。
ただし、イルシルのテンプレートやイラストそのものを商品として売ることは禁止です。
データはどこに保存される?
法人向けページのFAQでは、国内のデータセンターに保管していると回答しています。
ただしAIで生成するときは、入力した情報が海外事業者のAPI(法人プランは Azure OpenAI・AWS Bedrock・Google Vertex AI)に送られて処理されます。
解約したら、作った資料はどうなる?
個人向けプランは解約後もフリープランとして資料が残りますが、規約では契約終了後にデータを消去する場合があるとされ、消去後は復旧できません。
アカウントを削除すると、資料も完全に削除されます。
解約の手順やデータの扱いは、イルシルの解約方法の記事で詳しく解説しています。
まとめ:イルシルは「規約まで確かめられる」安心感があるAIスライドツール
イルシルのセキュリティと安全性を、公式の規約類から検証しました。
要点を振り返ります。
- 入力した内容は、無料プランを含む全プランでAIの学習に使われない
- ISO/IEC 27001:2022(ISMS)の認証を取得し、データは国内のデータセンターに保管
- AIの処理先はプランで違い、法人プランは大手クラウド(Azure OpenAI・AWS Bedrock・Google Vertex AI)に限られる
- IPアドレス制限やセキュリティチェックシートへの個別対応は法人プランだけ
- 作った資料の権利はユーザーにあり商用利用できるが、テンプレートやイラストの配布・販売は禁止、WEB画像検索の画像は引用元の規約を確認する
AIツールの安全性は、「学習に使われない」というひと言だけでは判断できません。
イルシルは処理先や規約の条件まで公開しているので、社内審査で確かめるべき点がはっきりしているのが強みです。
会社で導入を検討しているなら、まずは法人プランの問い合わせで、自社のセキュリティ要件とチェックシートを相談してみてください。
1部署・少人数からの無料トライアルも相談できます。
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